2013年という年は特別な年だった。
多くの仕事をさせていただき、
少なくもいくつかの大切な出会いもあり、
新しい作品をリリース出来、
人生で最も多くのライブをやって、
自分の制作の環境もようやく整った。
40年生きて、初めて土台が出来たという感じがする。
今年の始めに新しいアルバムを出すと決めてから、
上半期の大半を仕事とアルバム制作に費やした。
余裕は無かったけど、
心にゆとりはあった。
7月にアルバムを出すと、リリース後のライブがずっと続いていたので、
各地を回り、週末はスタジオに入り、平日は仕事を。
しかしツアーを一通り終えた頃、猛烈な焦燥感が僕を襲った。
アルバムを創り終えたばかりなのに、
安堵することは一度も無かった。
ただ、「焦りと不安」がここにあることには、正直安堵した。
7枚の作品を創っても、数百の仕事をしても、
自分に満足することは無かったから、まだやれるってことだ。
一時は生活を楽しみながら、ゆとりをもって音楽と対峙しよう思っていた時期もあったけど、
どうやら僕には向いてない。
音楽を始めた頃もそうだったけど、
僕は自分のコンプレックスと共に成長してきた。
天才ではないし、
才能があるわけでもない。
ただとりわけ根性だけはある。
努力という言葉はあまり好きじゃないけど、やり続けることは好きだ。
それに、諦めるということを割と知らない。
一年が毎年365日という区切りがあるのは、改めて良いことだと思う。
どんなに焦りや不安があろうとも、
きっと来年こそはと切り替えることが出来るから。
今の僕は闇雲に足掻いているわけではなく、
さすがにやるべきことは分かってる。
これはかなりポジティブな話だ。
音楽としっかり向き合って、
僕は必ず自分の音楽を、本当に愛する音楽を、来年も奏でる。
音楽
こいつと出会って良かったと最も実感した特別な一年だった。