音楽の強度

クラムボンが新譜を出すにあたってのインタビューがあったので、
ほんと何気なくそれを読んでいた。

クラムボン・ミトが語る、バンド活動への危機意識「楽曲の強度を上げないと戦えない」
http://realsound.jp/2015/03/post-2808.html

彼が言う。
「もうバンドという形態は今の時代(商業的)には無理だ」と。

時代がEDMやボカロ、アニソンとどんどん生き残れる音楽を生み出しているのに、
なんとなくとか、雰囲気とか、そういう曖昧な感性とか時代遅れだと。

ミトさんの音楽はとても好きだし、
同世代の音楽家としてもリスペクトしつつ、
概ねなるほどと思いつつ、どこかひっかかる部分を持ちつつ読み進めた。

音楽を仕事にしている人は、
音楽を考えない日はない。

昨日の「良い」が、今日も「良い」とは限らない。
時間と同じく、自分も進んだり(戻ったり)絶えず動いているのだから。

何よりも、常に今を「最高」とは思わない。

だから、
音楽で生き続けていくというプレッシャーは絶え間なく襲い続ける。

クラムボンくらい売れていればと思うかもしれないが、
逆にむしろハードルは日々上がっていくんだろう。

僕もバンドをやっていると、
自分の音楽に対する飽くなき情熱とスピードに違和感を感じることはある。
それとは別に得るものもあるけどね。

記事を読みながら、ボカロPの色々なYoutubeを見てた。
楽曲自体はよく出来ているし、完成度も高い。
特にアレンジはどれも素晴らしいし、勉強になる。

だけど、正直あまりピンとこなかった。
これが彼の言う音楽の強度なのか?

だけど、記事の最後にクラムボンの新曲 [ yet ]を聞いた時、
身体中に血が駆け巡り、うかつにも涙した。

あ、俺もこのままじゃ駄目だw。
プロフェッショナルを改めて目にしたんだ。

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